テレワーク導入支援講座No.0 〜テレワーク歴5年の代表よりメッセージ〜
テレワーク導入支援講座No.0 〜テレワーク歴5年の代表よりメッセージ〜
2020年4月現在、新型コロナウイルスが猛威を振るい世界中の主要都市が閉鎖される等、まさに世界は大混乱の中にあり、その影響は日本にも及び、東京を始めとした日本の各都市に強い社会活動の自粛要求が出ています。こういったパンデミックがもたらす混沌の中でも、経済活動を完全に止めてしまうと、その経済損失は計りしれず後で大きなダメージとなり、強いてはその影響は社会全体に及びます。
この状況下でも仕事を止めずに経済的損失を抑えるためには「テレワーク」は必須の働き方と言え、政府も現在、テレワークを非常に積極的に推進しています。この状況にも関わらず、多くの企業がオフィスに出勤を義務付けており、社員は未だにオフィスに出勤しているという現状があります。この状況を維持していると、社内で感染者が出た場合に、オフィス自体の閉鎖を余儀なくされ、結果大きな損失に繋がる事態が発生する事になります。
こういった最悪の事態に備えて、すぐにでも出来るところからテレワーク対策をしておく事が、この先、企業が生き残れるかどうかといっても過言でない状況です。また、テレワーク導入の恩恵はこの点だけでは無く、情報がデジタル化されて整理されていくため、DXの達成に直結しているというメリットもあります。なので、新型コロナウイルスが落ち着いた後でも、テレワーク導入は大きな意味があるので、絶対に取り組まれるべき内容です。
私、MDIUの代表の江口は、5年前より、当時少しブームになり始めた「ノマドワーク」を実施しており、この5年間、オフィスを持たない働き方を徹底していましたが、その体験で、働き方の効率が上がることはあっても、効率が下がるような事は全くありませんでした。そういう意味で、テレワークは、私どものコアコンピテンシーの1つであり、特に私江口は筋金入りのテレワーカーなので、この機会に私どものノウハウを少しでも社会に還元させて頂きたいと思っております。
テレワーク(ノマドワーク)を開始したきっかけ
私がテレワーク(ノマドワーク)を開始したきっかけを端的に一言で表すなら、「オフィスの必要性を全く感じなかった」という点につきるかなと思います。なぜ自分がこのように感じて、5年前から今までオフィスを持たない働き方を徹底してこれたかについて時系列でお話をさせて頂きます。
社会人時代(ドイツ、マイクロソフト時代)
私は、社会人生活の最初の三年間を除き、大半を海外(ドイツ)で過ごしました。その間、職場ではたった一人の日本人であったため、最初のうちはカルチャーの違いや、ワークスタイルの違い等、様々な事に違和感を感じていましたが、ドイツの働き方は非常に柔軟で、無駄がなく生産効率が高いものと感じ、とても刺激になった事と、その体験が今日まで自分の中核として生きています。
当時はは2010年で、まだ日本ではワークライフバランスという言葉が浸透する前でしたが、ドイツは本当にワークライフバランスを大切にする国でした(それが故に少々サボり癖が強い国ではありましたが・・・)。ドイツ人はプライベートの生活に非常に重きを置くため、長時間残業等はご法度で、17時を超えるとオフィスはガラガラで、夏休みも一ヶ月程度休んで、大いに休暇を楽しむライフスタイルを送っていて、日本と比較してなんて恵まれているのだろうと思いました。
ただし、決してその事により仕事の効率が落ちている訳でなく、むしろ非常に高い生産性を出し続けていたので、なぜこんなにも違いがあるのか、自分なりに原因を分析してみました。そこでドイツ人の働き方の特徴として見えてきたのが以下の点です。
- 仕事は時間よりも質が大事というマインドセットがある
- 無駄な雑務にあたるものが少なく仕組み化されている
- 個人のプライベートが尊重され、フレキシブルな働き方が許されている
1に関しては、働き方に関して、当時の日本の結果よりもそこに至る努力を評価する価値観に疑問をもっていたので、非常にすっきりと受け入れられました。それが故にドイツ人はサービス残業等の精神を持たず、必ず時間内に仕事を仕上げるよう、アウトプットにフォーカスし効率的に仕事を行っていました。私の中で短い時間で最大のアウトプットを出そうというマインドセットが養われたのもこの頃です。
2に関しては、日本の大企業と大きく異る点で1とも関連していますが、とにかく仕事のアウトプットを最大化する事だけが求められ、面倒なペーパーワークが皆無で、会議等も10分以下で終わらす等、細かく制限時間を設けてその中で成果を最大化出来るような仕組み化が徹底されていました。仕事の進捗は常に数値化し、数字を見ながら議論をする。そういった定量的なプロジェクトマネージメント意識と、そのためのツールの使用方法の理解が進んだのもこの頃です。
3に関しては、これがドイツ人、引いてはヨーロッパ全体の特記すべきマインドセットで、彼らは仕事よりもプライベートに人生の重きをおき、とにかく皆幸せそうに生きていた事を思い出します。当時のグループマネージャは、夏は三ヶ月間休みを取り、オーストリアのアルプスの別荘に籠もる暮らしをしていました。。。 それが故に、仕事の結果さえ出ていれば働く時間に関しては大きな裁量が与えられ、15時過ぎには仕事をあがり同僚と飲みに行く、等の事が許容されていました。当然、リモートワーク・ホームオフィスに関しても寛容で、また仕組み化が徹底されているため仕事の効率を損なう事無く仕事が出来たため、この頃に先駆け的にテレワークに取り組み、そのパワーを体感していました。
まとめると、ドイツでの働き方は短時間でアウトプットを最大化出来るような仕組み化が徹底されていました。また、それが場所を問わず、どこからでも実行できる環境があったため、職場以外で仕事をする際も全く支障がありませんでした。これが自分のテレワークの基盤となりました。
日本に帰国して再び会社員生活
ドイツでこれだけ合理的な働き方をした後では、もはや日本に戻ることは出来ないだろうと内心思っていましたが、家庭の事情等で、日本に戻らざるを得なくなり、帰国後、暫くマイクロソフトと別のアメリカの外資企業に就職をしました。この時点で、まず日本企業には馴染めなさそうだったので、外資系であれば良いのではないかと思い、短い間ですが再び日本での会社員生活を経験しました。
その会社もアメリカ企業なため、他の日本企業よりは遥かに合理的ではあったのですが、日本支社では上司は日本人なので、やはり職場では日本人的な働き方を求められ、それが徐々に精神的なストレスに変わって行きました。特に、朝の満員電車での通勤は、心身ともに非常にこたえるため、オフィスに着く頃にはモチベーションが大きく低下してしまい、また、仕事中に、休養で一時間外出をする際にも休暇を申請する必要があったりと、ドイツのような合理的な考え方とは程遠い状況がそこにありました。
勿論、全てドイツの働き方の方が日本より優れているという事は全く無く、放任主義が故に、仕事への責任感が無く休みを優先してしまう、納期が迫っていても融通の効く対応をして貰えない等、ドイツにも色々問題点はあり、日本人の仕事に対する非常にプロフェッショナルな意識は本当に素晴らしいと思います。ただ、少し考えれば誰もがおかしい内容だと思える事も、ルールで決まっていると盲目的に従ってしまう等、明らかに日本人のマインドセットが仕事の効率を妨げる部分が多い事は事実です。
この頃、私はドイツの良さ・悪さと、日本の良さ・悪さのどちらの側面も目にし、何とか両方の良いとこ取りをして、ハイパフォーマンスで効率的な働き方が出来ないかと考え始めました。それが出来そうな転職先等も探しましたが、なかなか自分の理想と思える環境は見当たらず、これを叶えるためには、独立をして自分で事業を行うしか無いのかなとぼんやりと思いはじめました。
独立開業・MDIU社の設立まで
その後、色々考えて、「駄目だったらまた社会人に戻ろう」という程度の軽い気持ちでまずは個人事業として独立開業しました。元々、入念な事業計画を練り、十分に根回しを行った上で独立した訳で無いため、当初は何をどうすればいいかわからず手探りで事業を始めたというのが実情でしたが、元々ホームオフィスには慣れていたので、これを機に当時ブームになっていたノマドでの働き方を徹底する事にしました。
その後、徐々にお仕事を頂けるようになり、AIに関わる受託開発や、コンサルの仕事等、様々な仕事を一人でこなせるようになっていきましたが、その中で、クライアントとのMTGが必要で、先方のオフィスにお伺いさせて頂く機会以外は、完全にテレワークで仕事をこなせるようになりました。この際に、ドイツで学んだノウハウを十分に活用し、決してプロジェクトを遅延させないためのプロジェクトマネージメントの仕組み化、家だけでなく、出先のカフェやコワーキング、果ては出先の公園からでも働けるような環境作りを整備していき、完全に work anywhere のスタイルを確立しました。特にお気に入りの働き方は、近所の森の中で、マイナスイオンにつつまれて仕事をする事でした。
このように、完全にノマドスタイルを確立させて行く中、週に2〜3回程度予定されている、クライアントのオフィスでのMTGすら、わざわざオフィスに行く必要は無いのではと思いはじめ、そのMTGすら、SkypeやZoomでのリモートMTGで実施するようになり、また、リモートMTGでも効率を落とすどころか、むしろリモートMTGで仕事の効率を上げるための仕組み化も進め、気がつけば一ヶ月間、対面とは誰とも会わずに仕事をする事も増えるようになってきました。
私は、対話システムの開発や、その周辺技術の研究開発等を担当し、AIに関して幅広い知見を習得する事が出来ました。その中でも特にコンサルの仕事をする事が多く、またその仕事が自分に一番向いているなと実感していました。その中で、某事業会社様から、法人としてチームで私の会社にコンサルを依頼したいというオファーを頂いた事がきっかけで、MDIU社を起業し、チームでDXに関するコンサルを行う事業を始めました。
勿論、法人を設立して従業員を抱えても、オフィスを持たずにマネージメントをしようと決めていたので、最初からオフィスは契約せず、ここでもまたドイツ時代のノウハウを活かして、従業員のコミニケーションから、稼働管理、プロジェクトマネージメントまでの一連の作業を全てオンラインで無駄なく遂行するための仕組みづくりを徹底し、今に至ります。こういった事情なので、コロナ危機の今でも私どもは特に働き方に変化は無く、むしろ、全てがリモート対応で済むぶん、働きやすくなったとさえ感じます。
また、MDIUは私を含めて、従業員全員が完全テレワークで働いている環境なため、各コンサルタント・アドバイザーがテレワークのプロフェッショナルであり、DX支援の一環でテレワークの支援をさせて頂いております。この私どもの実体験に基づいた豊富なテレワークのノウハウを今のような緊急事態にこそ、社会に還元して行きたいと考えております。
まとめ
テレワークに関して、MDIUの代表江口のドイツ、マイクロソフト時代の取り組みから、現在のテレワーク支援活動に至るまで、時系列で簡単に説明させて頂きました。今後「テレワーク導入支援講座」として、私、及び従業員が培ったテレワークに有用なノウハウについてのTipsを逐次共有させて頂きます。
また、本記事を読んで頂いた方で、私どものテレワーク支援に関するご質問事項等ございます方は、お気軽にご連絡下さい。フレキシブルにMTGも可能ですが、言うまでもなくビデオ会議でMTGをさせて頂ければと存じます。
連絡先メールアドレス:info@mdiua.com